本稿では、日本国内に限らず、世界において投資顧問(Investment Advisor)がどのような立場を有しているのか概説します。一般に投資顧問とは、プロとして顧客の投資判断の手伝いや資産運用をする会社や個人のことを指します。対象となる投資案件は多岐に及び、株取引はもちろんのこと、不動産購入のアドバイスなどを手がける業者もあります。個人や会社相手に金融面のアドバイスをするだけでも投資顧問といって差し支えありません。しかし、投資顧問の名が世間に知れ渡るのは、当会社が大企業やヘッジファンド、年金ファンドなどの運用を引き受けて大成功を収めた時です。
もちろん、投資顧問がいつも資産運用において好成績を維持しているわけではなく、大失敗をして市場から消えていく会社もあります。2008年の世界金融危機のように、全世界の投資物件のほとんどが下落するような事態では、有能とされていた投資顧問にサービスを依頼していたからといって損害を免れることが出来た例はほとんどなかったと思います。むしろ、報酬目当てに大規模の投資を求めた投資顧問会社のアドバイスによって大きな痛手を蒙った顧客が多数存在したものと思われます。
投資顧問会社に払うサービス費用は、契約の形態によって異なります。例えば運用する資産の1%を報酬とするなどと決める場合もあれば、一年ごとに決められた一定のサービス費用を報酬とする場合もあります。或いは、実際に仕事に従事してもらう期間を時間計算してサービス費用とする場合もあります。
アメリカの投資顧問会社は、運用資産残高に応じて、証券取引委員会あるいは州当局に登録しなければなりません。ミューチャルファンドや年金ファンド、信託基金を運用する多数の投資顧問がアメリカには存在します。イギリスでは、ファイナンシャルアドバイザーやストックブローカーが投資顧問業を営んでいます。報酬は通常コミッション形式です。ファイナンシャルアドバイザーによっては高いコミッションを得るために偏向したアドバイス・サービスを提供することもあ り、イギリスではファイナンシャルアドバイザーの有用性について議論が交わされています。